<< 夢見る電球たち | main | 再現VTR >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | - | - |
読書メーター9月まとめ。
 気分を一新。テンプレートを変えてみた。同じノートタイプなのでそんなに違いを感じないけど罫線が気に入っていたりする。
 とりあえず読書メーター9月まとめです。


 9月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:2925ページ

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ (講談社文庫)腑抜けども、悲しみの愛を見せろ (講談社文庫)
澄香と待子の関係が良かった。澄香は自身の不幸を唯一無二の女優になるために必然性があったと思い込みたい節があり、待子は自分の不幸こそが幸せの総量を上げてくれるものであると信じている。それぞれの不幸をダシにして幸せを得ようとするところで同じ穴の狢なのだけれども、表出している性格は全く別物。澄香は自身まんまんだし、待子は始終おどおどしている。二人が不幸のどん底にある中で起こしたささやかな奇跡に扇風機がまわる。面白いなぁ本谷有希子作品。
読了日:09月28日 著者:本谷 有希子
すぐそこの遠い場所すぐそこの遠い場所
『どうやら、「嘘」というものは、ほどほどがよろしく、あまりに徹底してしまうと、急激につまらなくなってしまうらしい。緻密な「嘘」を重ねると「本当」になる、などとよく言われるが、「嘘」を愉しもうという人には、「本当」なんて、そもそもどうでもよいのである。』この言葉に、クラフト・エヴィング商會ファンは大きく肯うだろう。相変わらず名づけが冴えてる。ツブラディ・ツブラダ、卓球詩人ピングとポング等の名前がいい。
読了日:09月27日 著者:クラフト・エヴィング商會
死の島〈下巻〉 (1971年)死の島〈下巻〉 (1971年)
Tom'sBarさんのおすすめ。全体を通して暗い陰鬱な雰囲気がただよう。それは萌木素子の描いた「死の島」の色だろうか。死の島は「ヒロシマ」で、その色は鉄錆色。考え方の古さは否めないけれども、小説や平和の話、とくに原爆被害者は3種類いる、という萌木素子の語りにハッとした。真面目すぎるほど真正面にとらえた死と生、小説と芸術。なにより文体が素晴らしい。一子相伝なのか?この文体は。
読了日:09月25日 著者:福永 武彦
テーブルの上のファーブルテーブルの上のファーブル
会話をしながらリアルタイムで本ができていく、そんな本のなかに本の作業工程を盛り込んで、ホラ話を繰り広げながらもそれを作ってしまう。凝り性のクラフト・エヴィング商會の真骨頂のような書誌にも美しい飾っておきたいような本。もちろん、読んでいいこと請け合いですが。先に「ないもの、あります」や「じつはわたくし、こういうものです」を読んでいたから「あれ?こっちが先?」と混乱しつつ、でも楽しみながら読めた。もうファンです、はい。
読了日:09月21日 著者:クラフト・エヴィング商會,坂本 真典
フィンガーボウルの話のつづきフィンガーボウルの話のつづき
不思議と話の細部で全てが繋がっている。この作者の「78」と似た形式。フィンガーボウルの話、というよりもビートルズの「ホワイトアルバム」で繋がっているような。穏やかな感じや、懐かしい気持ち、優しい不思議な話などなど、いろんな味が楽しめる。「閑人カフェ」と「ろくろく」がとくによかった。一編だけ取り出して読むのもいいかもしれないが、ホワイトアルバムのように曲の継ぎ目がわからないような、そんな雰囲気を味わいたいのなら一気に読むといいかもしれない。
読了日:09月17日 著者:吉田 篤弘
生きてるだけで、愛。 (新潮文庫)生きてるだけで、愛。 (新潮文庫)
自分のことがイヤでイヤでしょうがなくて、なのに自分とは別いれられない。一生この自分と付き合っていくと思うと辛さがこみ上げてくる躁鬱病の寧子の悲痛の叫び「いいなあ宇津木。あたしと別れられて、いいなあ」は、全裸でフェンスに寄りかかりながりじゃないと宇津木には伝わらないだろうな。未来のJR駅員のモノマネや「ラーラリヒー」、笑いや小物が非常に活き活きしている小説でした。
読了日:09月15日 著者:本谷 有希子
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)
ユーゴスラヴィアから来たマーヤが日本独自の「謎」を日常から見つけ出して守屋に尋ねる。守屋が太刀洗に視線を送ってもすげない答えか足りないヒントだけしか得られない。そういう細かいミステリのほのぼの小説かと思って読みながら後半に突入すると、足元をすくわれます。推理する理由の薄さと、守屋、太刀洗の言い回しに目をつぶれば、面白く読めたかもしれないけど、守屋の性格があまりにも合わないので再読はしないと思う。
読了日:09月14日 著者:米澤 穂信
じつは、わたくしこういうものですじつは、わたくしこういうものです
架空の職業ばかりがその職人の写真と共に紹介されている。「月光密売人」「秒針音楽師」「チョッキ食堂」「ひらめきランプ交換人」などなど、よくもまぁ出るわ出るわ、ステキな職業の数々!特に良かったのは冬眠図書館のシチュー係。図書館で冬眠したいという人のために、コッペパンやシチュー、ブランケットの提供をしてくれるという図書館。ああもう、いいなぁ!
読了日:09月12日 著者:クラフト・エヴィング商會
ないもの、ありますないもの、あります
巧みなセールストークが巧みすぎてクスリと笑える。このお店では「語り草」や「一本槍」「無鉄砲」や「冥途の土産」「口車」等、耳にはするけど見たことをないものを紹介して、少しの注意と、気づきをくれる。こんな優しい口車にだったら乗ってもいいです。最後が「大風呂敷」であるのがまた巧い!
読了日:09月11日 著者:クラフト・エヴィング商會
つむじ風食堂の夜つむじ風食堂の夜
たばこに火をつけていると気づかずに通り過ぎてしまいそうな商店街。七○一号室の屋根裏。つむじ風が向かいの小さい十字路にいつでも吹いている名無しの食堂、つむじ風食堂。唐辛子千夜一夜奇憚。小物のディティールは細かくて暖かい。(猫、エスプレッソマシーン、食堂のメニュー)そこに集う人も、少し妙で、味がある。濃くはないけど忘れられない味のような人物たちと町。街というより町だ。映画化。
読了日:09月09日 著者:吉田 篤弘
78(ナナハチ)78(ナナハチ)
懐かしいものをいとおしく思える、そんな作品。「懐かしいもの」とは言うけれど、実際に見たこともない。小品や人物がそれぞれの短篇にちょっとずつ顔を出し、どこかで繋がっている。レコードを聴くことは、その時代の空気を聴くことだ。この作品の登場人物もその言葉のように、震わせ、伝っていく。相変わらずネーミングセンスがいい。猫の「木曜日」や靴屋の「ツェツェ」「夜の箱」「CはクローディアのC」と洒落ている。
読了日:09月08日 著者:吉田 篤弘
死の島〈上巻〉 (1971年)死の島〈上巻〉 (1971年)
人の奨めで気になって、ヤフーオークションで購入。素子、綾子、鼎の3人と、ひも男。主要登場人物が4人と少ない。シベリウスの曲の解釈を相馬鼎がして、まさにこの小説の構造と同じ。下巻はどうなる。
読了日:09月07日 著者:福永 武彦
それからはスープのことばかり考えて暮らしたそれからはスープのことばかり考えて暮らした
時代背景や登場人物の外見、風景や時系列などがほとんどざっくりと省略されていて、なのに全てがいとおしく思える不思議。サンドイッチ、スープ、路面電車、月舟シネマ、幸来軒、教会。でてくる名詞がどれも哀愁漂うのに「携帯」がある違和感。なくなればいいのに携帯、と思わずにはいられないけど、これは作品に対する文句ではありません。清貧というよりも優雅。そういう雰囲気を文体や絵、台詞や名詞から感じました。
読了日:09月01日 著者:吉田 篤弘

読書メーター
 
 とまぁ先月は13冊。
 クラフト・エヴィング商會と吉田篤弘ばっかり。どいつもこいつもスラスラ読める本ばかりで今回はペースが速かったかと思う。
 そして2月から読書メーターをつけているけれども、9月までで81冊を読んだらしい。おぉ、このままいけば年間100冊というキリがいい数字が狙えそうじゃないの。  
 先月読んだ「死の島」の著者、福永武彦は池澤夏樹の父にあたる方で、文体が二人ともそっくりでびっくりする。重厚な物語を読んでいるはずなのに、気分が鬱々としない。清潔感があって、知性が滲んでいて、だけどペダンティックではない。形而上学的な表現が頻出するにもかかわらず、空中分解していない。うぅーん、なんという文体の妙味。  
 ちなみに池澤夏樹の娘さんが声優の池澤春菜で、wikipediaで調べてみたらなんとアニメ「マリア様がみてる」の「由乃」役だったとは!ふおおおお…三代に渡ってこの家系にお世話になっていたなんて…。  
 そしてまた本谷有希子をwikipediaで調べていたらアニメ版「彼氏彼女の事情」で声優を務めていたことを知った。アニメは見てないからなんともいえないけど、原作のファンであるのでびっくりした。  
 しかも本谷有希子そのものと思わせる「沢田亜弥」を演じていたとは!マルチに活躍しすぎでしょう、本谷さん。  
 ちなみに今は城山三郎の「落日燃ゆ」を読んでいる。日本人なら読むべき、と言われては読まないわけにはいかん。史実はあんまり好きな分野ではないのだけれど、面白く読めているので問題ない。

 先月読んだ本で一番は、うぅーん…迷う…すみません、3つ。「死の島」「生きてるだけで、愛」「ないもの、あります」で!
| 読書メーター | comments(3) | trackbacks(0) |
スポンサーサイト
| - | - | - |
テンプレートが変わって、何気にすっごく新鮮ー☆
気分変わりますよね♪
池澤夏樹の娘さん、以前バラエティに出演されてました。
個性的なカワイイ人でした。
読書のペース、イイ感じですね^^
「ないもの、あります」面白かったですー☆たじまクンありがと**
福永武彦さんって・・池澤さんのお父様なんですか?知らなかったです!
一度読んでみたくなりましたー。
| のりたま☆ | 2009/10/03 5:35 PM |
月刊13冊! すごいペースですね。年間100冊は高校時代の目標にしていた数字です。いまはまったくそんなに読めません。平行して何冊かは読んでいるけれど、いったいいつ読み終えられるものやら。
福永と池澤の文体、似ていますか。内容はかなり違うのにね。春菜さん、まだ見たことがありません。どんな方なのかな。
| Tom’s Bar | 2009/10/04 12:00 AM |
のりたま☆さん:「星のかけら〜」見ましたよ。
コメント欄がなかったので拍手しておきました。あやしいサイトからコメとかがつくんですか?お気の毒に。
「ないもの、あります」良かったですか?そりゃあ安心しました。針千本のインパクトったらなかったですよね(笑)
池澤春菜さん、綺麗な方ですよね。調べてたらストーカーが逮捕されたとか(笑)美人は大変だ。

Tom's Barさん:いやぁ、一冊一時間ちょっとで読み終わりそうな本が3冊くらいありますので、実際読むのが速いわけではないんですけどね。池澤さんが自然の中での「人」について思索を深めているのなら、福永さんは字のごとく「人間」における「人」の内部に踏み込んでるんじゃないかなぁ、なんて。1を知って10を知ったかぶってみました(笑)福永さん、池澤さんに限らず他におすすめの本はありますか? 
| たじま | 2009/10/04 12:27 PM |









http://dfne.jugem.jp/trackback/73