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読書メーター7月まとめ。
 来てほしくなくても来る夏の盛りの8月。暑いのイヤイヤ。食欲減退で睡眠不足気味です。 
 このまえ車を運転していてバイパスとの合流地帯の隅にバスが停まっていて、よくみたら小学生くらいの男の子が立ち小便をしていた。感動した。他の乗客の迷惑や自身の恥じらいを顧みずに「余は小便がしたいのじゃ。バスを停めい」と言ったであろう少年の勇気を慮ると、溢れる涙が堰を切ったように頬を伝い落ちた(はずもない)。
 
 というわけで7月の読書メーターまとめです。うーん、結構読んだなぁと思ったけれども10冊か。先月は左脳さんに負けを喫するという屈辱を味わい、一人で雪辱戦を繰り広げて頑張ってみた。(完全なる一人相撲)まぁそれでもずいぶんと内容の濃いラインナップ。7月はいい本ばかりに出会えた。


7月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:3327ページ

1Q84 BOOK 21Q84 BOOK 2
象徴的なフレーズが多すぎて、どれを手がかりにして読んでいけばいいか困る。何か大事なことを中心に渦を巻いている感じはする。それは月の意味だろうか、リトル・ピープルだろうか、空気さなぎだろうか、猫の街か、リーダーの話か。「説明しなくてはそれがわからないというのはどれだけ説明してもわからないということだ」という台詞は読者の努力を水泡に帰す力があった。やれやれ。タマルの少年時代の話が好きだ。
読了日:07月30日 著者:村上 春樹
1Q84 BOOK 11Q84 BOOK 1
読了日:07月28日 著者:村上 春樹
幸福な食卓 (講談社文庫)幸福な食卓 (講談社文庫)
題名からも装丁からも想像していたのは「一風変わった家族の丁寧な生活」だった。それは少しだけ当たって、大きく外れた。父さんの父さん辞める宣言、兄の晴耕雨読生活、母の別居。ここまでは想像の範囲内。しかし、のほほんとした発言から読み取れない父の自殺未遂がきっかけで家族が変わったという事情を知っていきなりキャラクターだった登場人物が人間味を帯びて見えてくる。大浦くんが登場し、佐和子と不自然にラブラブで腑に落ちないなぁ、と思いつつ、いざ大浦くんが死んでしまうと胸が痛んだ。なんでだよう。
読了日:07月25日 著者:瀬尾 まいこ
シングル・セル (講談社文芸文庫)シングル・セル (講談社文芸文庫)
読了日:07月23日 著者:増田 みず子
ガール・ミーツ・ガールガール・ミーツ・ガール
たぶんガクも加入するなー、とか、ゴンタも入るだろうなー、とか、ジンも後からきてくれるでしょう、って思いながら読んでいて、その思惑通りきっちり進むのだけどそれが嫌じゃない。ご都合主義がむしろ清々しい。夏美の視点で書かれる風景や月旦評がいかにも19歳の元気いっぱい女の子の語りで唸る。夏見父のいた寂れた昭和荘を「濡れたマッチ箱」とか、ルイの家の描写はほんとにこの歳の女の子の目線だなって思う。それと相変わらず名言は脇役がかっさらいます。今回はガク氏でした。
読了日:07月21日 著者:誉田哲也
大人になれないまま成熟するために―前略。「ぼく」としか言えないオジさんたちへ (新書y)大人になれないまま成熟するために―前略。「ぼく」としか言えないオジさんたちへ (新書y)
50年代からのアメリカカルチャーを概観してそれらを日本の60年代、70年代と絡めつつ、なぜ大人が完全に成熟できないのか、を論じている。「オジさんたちへ」と表紙に書いてあるのに見落として、だけど最後まで読んだのだけれども、共有している文化資産が多い世代だからか映画の説明、文学の説明があんまり丁寧でないので25歳の若造には理解が難しい。「両義性」という言葉につまづいてしまって納得しながら読むことができなかった。
読了日:07月19日 著者:金原 瑞人
武士道シックスティーン武士道シックスティーン
勝負に勝つことだけを恃みにして武士道まっしぐらの香織と、自分の成長を実感しつつも楽しみながら剣道に励む早苗。勝った負けたが全てじゃないけれど、楽しむだけが全てでもない。まさに彼女たちの関係は好敵手。相克のライバルではなく、切磋琢磨し合える好敵手。それでも壁にぶつかったとき、互いの父親が少しだけヒントを与えてくれる。
読了日:07月12日 著者:誉田 哲也
社会学の名著30 (ちくま新書)社会学の名著30 (ちくま新書)
頭をフル回転しつつ、引き出しを総動員しつつなんとか読みきりました。社会学初心者なのでなかなか歯ごたえのある入門書ですが、具体例を出してくれて、生活の中に社会学の萌芽を見つけてくれるので助かる。オルテガの大衆は、「非属の才能」を読んだばかりなのでとくにおもしろく読めた。時系列順になっているので後半に進むに連れて共感できることも多くなっていった。もう少し時間をかけて噛み砕いていきたい。
読了日:07月12日 著者:竹内 洋
非属の才能 (光文社新書)非属の才能 (光文社新書)
異端礼賛、というのが率直な感想。学校嫌いで引きこもる、というのは確かに非属の才能のサインかもしれない。だけど、今どき引きこもった子供がいったいどれほど孤独でいられるだろうか。現実でうまくいかなくてもネットが待ち受けているし、その孤独を解消しますよ、ということまでビジネスでありうる。実際「出会い系」やら「オンラインゲーム」「SNS」はネットビジネスでもホットなコンテンツだ。説得力あふれる力説に感化されてもおかしくないが、これもまた作者がけなした(一般的ではないにしろ)経験論からということは頭に入れておこう
読了日:07月09日 著者:山田 玲司
国境の南、太陽の西 (講談社文庫)国境の南、太陽の西 (講談社文庫)
『国境の南にはたぶんは存在するかもしれない。でも太陽の西にはたぶんは存在しないのだ。』島本さんが太陽の西、という単語を出した直後、ヒステリア・シベリアナについて触れる。ある日自分の中の何かが死んでしまった農夫が太陽の西を目指して進むように、島本さんもある日突然主人公の前から姿を消す。国境の南が単なるメキシコで、そこに「たぶん」が存在するなら、太陽の西(「たぶん」の存在しない)には死しかないのだろうか。生きているのは砂漠だけ、というのもまたここに繋がるのか。「そしてたぶんというのは重さの計れない言葉だ」
読了日:07月07日 著者:村上 春樹

読書メーター

  ああ、なんと濃い。先月までの本がDonDokoDonのぐっさんじゃない方だとしたら、今月読んだ本は安岡力也だ。それぐらい濃い。伝わりましたでしょうか。
 この中から1番を決めるのは難しすぎる。ざっと見積もっても「非属の才能」「シングル・セル」「幸福な食卓」「1Q84」の4冊がすばらしい。シングル・セルなんて感想書こうにもスペースが足らずに別個にこのブログ内で紹介する予定だし、非属の才能はだいぶツッコミ入れてますけど、それだけに読みやすく、十分に伝わり感化されたためだし(こちらも別個で紹介するつもり)、幸福な食卓はある一文に思わず見入るという久しくなかった体験があったし、1Q84はもう田島が言う必要もないだろうから触れません。
 ああ、それにしてもなんと濃い。先月までの本が低脂肪乳なら今月読んだ本はフレッシュチーズだ。それぐらい濃い。伝わってますでしょうか。ああ、ならいいんですけど。
 もう勘弁してください。7月はしょうがないのです。一番良かった本は4つということです。そういう月だってありますよ。


  8月のセレナーデ/スガシカオ bandapartのAugust Greenと迷ったけど気分はこっちか。8月です。
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1Q84読み終えたんだね!おつかれさま。
そして非属の才能を気に入ってくれたようでうれしいです。
個別の記事を楽しみにしてます☆
8月のセレナーデ久々に聴いたけどいいね。納涼。
ああシングルセルも1Q84もたじまんに先を越されるという失態!どうしてくれよう。
早く読んで語り合いたいわ。
| しんかお | 2009/08/01 9:23 PM |
しんかおさん:ははは。時間だけが豊富にありますからね。あんまり嬉しい状況とはいえない。んで、1Q84なんだけど、前にメッセで間違ったこと言ってしまった。月が二つ浮かんでいるのは天吾の長編小説ではなくて、ふかえりの「空気さなぎ」でした。すまん。まぁ読み終わったらまた語りましょうよ。
| たじま | 2009/08/01 9:54 PM |









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